8月と12月を除き毎月開催されている中部教区センター企画・聖書に親しむ会の6月から来年3月までのスケジュールが決まりました。
聖書に関心のある方はどなたでも参加可能です。ご興味のある方はぜひ一度ご参加ください。
未分類
熊本地震への対応(第1報)
聖公会の混乱… 聖公会首座主教会議より
今年1月、世界の聖公会の首座主教会議が英国・カンタベリーで開かれました。日本からは植松誠首座主教が出席されました。その報告は管区事務所だよりに掲載されていますし、管区事務所のホームページでも見ることができます。
植松主教は〝緊張感みなぎる中での開催〟と表現しておられます。なぜならば、全世界の聖公会は以前から人間のセクシュアリティーの問題で大きく揺れ動いているからです。特にアメリカやカナダの聖公会と、アフリカや東南アジアの聖公会との間にはその理解に対して大きな隔たりがあります。
今回の会議ではいくつかの課題が話し合われましたが、やはり一番大きな課題はセクシュアリティーの問題でした。と言うのも、アメリカ聖公会が昨年の総会で同性婚を認める法規の改正をしているからです。それに対して保守的な各国聖公会からは、同聖公会の決議は男女間の伝統的な結婚の教理の変更であり、全聖公会の一致を大きく損なうものであるとの強い非難がありました。
その結果、今回の会議ではアメリカ聖公会が向こう3年間、エキュメニカル、及び宗教間の会議においては全聖公会を代表しないということ、また、全聖公会の常置委員には選任されないということ、そして、様々な会議においては意思決定権を持たないという勧告が採択されました。これはアメリカ聖公会の全聖公会からの締め出しと言えるかもしれません。植松主教の話ではアメリカ聖公会のマイケル・カリー総裁主教は大変落胆しておられたそうです。
とりあえず今回は分裂の危機は回避されたようですが、依然として混乱と危機は続くことでしょう。日本聖公会としても早晩この問題についての何らかの見解が求められそうです。
講演会:なぜドイツは原発をやめることにしたのか
なぜドイツは原発をやめることにしたのか
~原発政策ドイツと日本のちがい~
日 時 2016年4月16日(土)午後2時~
お 話 池住義憲さん
(元・立教大学特任教授,日本聖公会名古屋聖ステパノ教会信徒)
会 場 日本聖公会名古屋聖マタイ教会・ホール
名古屋市昭和区明月町2-53-1(名古屋柳城短期大学向い)
*駐車場がありませんので、公共交通機関でお越しください。
入場無料。
池住さんは、今回のドイツへの旅で、確信と勇気を得て帰国された。ドイツの脱原発倫理委員会の6つの結論のポイント、
①原発の安全性が高くても、事故は起こり得る
②原発は事故が起きると、他のどんなエネルギーよりも危険
③次の世代に廃棄物処理などを残すことは倫理的問題
④原子力より安全なエネルギー源が存在する
⑤地球温暖化問題があるので、化石燃料を代替として使うことは解決策ではない
⑥再生可能エネルギー普及とエネルギー効率化政策で、原子力を段階的にゼロにしていくことは、将来の経済のためにも大きなチャンス
以上のことを、わたしたちも確認し、脱原発へ向けて歩みを進めるためのきっかけとなるようにお話をいただく予定です。
共催:日本聖公会中部教区 宣教局社会宣教部
いっしょに歩こう!プロジェクト中部
お問合せ:TEL.052-858-1007
メール:office.chubu@nskk.org
日本聖公会の出発点…長崎
昨年8月9日、長崎原爆の日に長崎聖三一教会で行われた九州教区の長崎原爆記念礼拝に出席し、午後、日本聖公会のルーツを巡る短いフィールド・トリップに参加しました。
教会からオランダ坂を登った一角に、アメリカ聖公会最初の宣教師であり、日本聖公会生みの親の一人でもあるウイリアムズ主教(当時・司祭)が住んでいた家のあった場所があります。ウイリアムズ主教が住んでいた場所に立てるとは思ってもいませんでしたので大変感激でした。また、少し離れたところには聖公会最初の会堂(礼拝所)のあった場所もありました。(いずれも、〝ここがそうだ〟という案内の標識が立っているだけですが。)
更に、出島に行きますと、日本聖公会としてはもちろんのこと日本のプロテスタント教会最古の神学校でもあった「聖アンデレ神学校」が―現在は資料館として―残されていました。聖アンデレ神学校は1877年(明治10)、英国聖公会宣教師のモンドレル司祭によって建てられました。現在は解体・修理が行われ復元された建物ですが、当時の面影を偲ぶことができます。明治の初めに建てられた神学校が残っているとは知りませんでしたのでこちらも驚きでした。
長崎は日本聖公会の宣教が実質的にスタートした地です。ウイリアムズ主教をはじめ初期の宣教師たちはまず長崎に上陸し、日本伝道に向かったのでした。当時は各教派のほとんどの宣教師が長崎に上陸し日本各地に散って行きました。そういう意味では長崎は聖公会に限らずプロテスタント教会の宣教の出発点でもあるのです。
原爆の日に当たり、犠牲者を覚え、核のない平和な世界を祈りつつ、合わせて日本聖公会の草創期の宣教に思いを馳せたのでした。
ワンダイム
新生病院ではこのたび、医療活動に加えて新たに二つのNPO法人を立ち上げつつあります。一つは「NPO法人パウル会」で戦前戦後、新生療養所の総婦長であったミス・パウルの名をいただいた法人で、サービス付高齢者住宅やグループホームなどの社会福祉施設を主に運営します。
もう一つが「NPO法人ワンダイム」です。〝ワンダイム〟はカナダの10セント銀貨〝one dime〟のことです。この名称は新生療養所建設にあたりカナダ聖公会が各教会に募金を呼びかけたとき、日曜学校の幼い子どもがワンダイムをきれいに磨いて献金したという話から来ています。新生病院の歴史、理念を継承していこうとする法人です。
ワンダイムは「歴史・理念の継承」「海外医療協力・被災地支援」「環境・交流事業」を活動の柱としています。具体的には現在の「ミス・パウル記念館」(ミス・パウルの元住居)を敷地内の他の場所に移築し、歴史資料の展示・保管や喫茶、売店の設置により新生病院のこれまでの歩みを紹介していきます。
また、新生病院の海外医療協力は今までも行われてきましたが、これからはワンダイムがその働きを継続していきます。かつてカナダ聖公会が日本の結核治療のために奉仕されたように、新生病院も医療を必要としている海外の国々のために奉仕をしていきます。また、被災地への支援も引き続き行っていきます。
更には、カナダ聖公会の思いを伝えていくためカナダメイプル(かえで)の種を蒔き、苗を育て、「メイプルの森」の実現を目指します。
これらの活動は中部教区も様々な面で関わりを持ちながら進められることと思います。皆様にも是非この活動を知っていただき、ご支援・ご協力をいただきたいと願っています。