昨年、11月3日(水)に行われた北海道教区主教選挙で、マリア・グレイス笹森田鶴司祭が選出されました。日本聖公会主教会の同意、被選者の受諾を経て、同月26日、笹森司祭は正式に主教被選者となられ、主教按手式が4月23日(土)に予定されています。按手が実現すれば日本聖公会、また東アジアで初の女性の主教が誕生することになり、私のもとにも世界中から祝福のメッセージが殺到しています。日本聖公会において最初の女性の執事、女性の司祭を誕生させたのは、いずれも中部教区(渋川良子師)であり、そういう意味でも、この度の主教按手は私たちにとっても大いなる祝福となります。
一方で、私にとっては、長年に亘って共に宣教の働きに参与してきた信頼すべき同僚が主教として召されることを喜ぶものであって、その方がたまたま女性であったということでもあります。『1995年日本聖公会宣教協議会・宣言』の草稿を、文字通り夜を徹して書き上げたのは、当時二人とも執事であった田鶴先生と私、そして私たちの畏友、故八幡明彦兄の30代同期青年でした。「宣言」の中で、私たちはこう記しました。
「私たちは、支配者の物語にではなく、民の物語に聴き続けます。そこから、私たちは、私たち自身の〈物語〉を語ります。自らの言葉で日本聖公会の歴史と現在、そして未来を語ります。こうした努力をして初めて、私たちは主イエス・キリストの福音を受肉化できると信じます」
これは同時に、私たち自身の「宣言」でもありました。私たちのこの盟約は、今に至るまで、いささかも揺らいではいないと確信しています。そのことを再確認するために、私は、一昨年の主教按手式において田鶴司祭にチャズブルを着せてもらいました。今度は、私が彼女の主教按手の証人となり、そして、主教団の同僚性(collegiality)の教理のもとに、彼女がこれから担う重荷を私も共に担います。
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教区間協働!?再編!?(5)“なぜ11教区なのですか?”(二)
そのため1887年の組織成立当初からたびたび教区区域の見直し、再編について論議されてきました。特に戦時下の1941年に開催された第20総会では、それまでの2教区8地方部を廃して5教区とする提案が受理されましたが、最終的には地方部をそのまま教区へ移行することになりました(10教区制)。
1970年代に入ると、アメリカ聖公会沖縄伝道教区の日本聖公会への移管(11教区制)を機に、より積極的な教区区域変動の可能性を調査する機関が総会決議によって設置され、1974年の第33総会では詳細な議論、研究を踏まえた3つの教区線引図案(2教区2伝道教区制、3教区4伝道教区制、2管区11教区制)が資料提出されました。そして教区制改革は日本聖公会全体の重要課題であるとの共通認識のもと、現任の全主教、各教区より選出された常議員各1名及び総会議長の任命する若干名で構成する「日本聖公会教区制改革委員」が新たに設置されました。
しかし、同委員会での議論は教区区域の再編成に限定せず、むしろその基本となる教区・教会の体質の変革こそが緊要の課題との理解から、日本聖公会の教育・研修、財政、機構等の研究が行われ、その結果1977年の第34総会では「教区制改革(教区区域変更を含む)に関する建議」案を可決するにとどまり、その内容は日本聖公会を東日本と西日本ブロックに分け、あるいは隣接教区間において宣教のための協議、人事交流等を通して互いに理解を深め、必要な時に法規の手続きを経て新しい教区区域を設定するというものでした。
その後、1994年に公表された『日本聖公会の現状および将来に関する主教会の見解』の中で、主教会は現在の教区区域が教会の宣教、牧会に支障を来たし、それに適合しにくいことを認識し、改編が必要であるとの考えを示し、特に「この課題の主導性は、主教会に期待されている。」と記しています。
―続く―
主教座聖堂礼拝休止(延長)のお知らせ
1月25日付、主教座聖堂からのお知らせです。

主教座聖堂礼拝休止のお知らせ
1月11日付の主教座聖堂からのお知らせです。

司祭按手式動画配信に関するお詫び
12月18日(土)に執り行われましたヨハネ相原太郎執事の司祭按手式オンライン配信につきまして、不具合により同時配信ができませんでした。配信をお待ちいただいた多くの皆様に心よりお詫び申し上げます。
なお当日の写真を掲載いたしますと共に、「教区関連動画」にて録画をご覧いただければ幸いです。
中部教区常置委員長 司祭後藤香織
中部教区総主事 諸岡研史











教区間協働!?再編!?(4)“なぜ11教区なのですか?”
「日本聖公会はなぜ11教区なのですか?」洗礼、堅信準備の学びの中などで、よくある質問です。現在、日本聖公会には11の教区がありますが、11教区になったのは1972年にそれまでアメリカ聖公会に属していた沖縄(伝道教区)が日本聖公会に沖縄教区として編入されてからのことになります。日本聖公会のコンパスローズをモチーフとしたエンブレム(左図参照)の中央部にある+が11個なのは、その数を示しています。
それ以前の教区(地方部)構成については、1887年の日本聖公会組織成立時にまで遡り、当初は4地方部(東京、大阪、熊本、函館)でした。その後、1896年に6地方部(東京南部、東京北部、大阪、京都、熊本、函館)となり、1900年代に入り、沖縄教区を除く現在の10教区の礎が築かれましたが、1923年に東京教区と大阪教区が初めて正式な教区とされた以外は、戦時下の国策であった「宗教団体法」などの影響を大きく受けながら、苦悩の中で教区成立に至りました。
一方19世紀後半に開始された聖公会の日本伝道の内実は、アメリカ、イギリス、カナダの主に各宣教団体から派遣された宣教師たちによって担われましたが、教区区域については、元々それぞれの宣教団体の伝道区域として分割されたものであり、日本聖公会として全体的視野に立って定められたものではありませんでした。1967年に著されたC.H.パウルス司祭の言葉がそのことをよく表しています。「日本聖公会の現在の教区制度は永久的なものとは決して考えられていなかったということは、あまり知られていない事実である。それは暫定的に決められたものであって、種々の宣教師団がそれぞれ得手勝手な活動をしないように計画されたものであった。」(『日本聖公会の教区制度に関する歴史的一考察』より)-続く-
相原太郎執事・司祭按手式の動画配信について
12月18日(土)に予定されている司祭按手式は人数を制限して行いますので、下記Youtubeにて動画配信を行います。
皆様のご加祷よろしくお願いいたします。
クリスマス礼拝(岐阜聖パウロ教会)

✞12月24日(金)(降誕日前夕)19:00 夕の礼拝(イブ礼拝)
*司式・説教 司祭 ヨハネ 相原太郎(予定)
*イブ礼拝は、ローソクとペンライトの光の中で行われます。
*礼拝の所要時間は40分程度です。
✞12月25日(土)(降誕日)10:30 クリスマス聖餐式
*司式・説教 司祭 ヨハネ 相原太郎(予定)
*礼拝後の祝会(クリスマスパーティー)はありません。
✞12月26日(日)(降誕後第1主日)10:30 み言葉の礼拝
*信徒の司式による礼拝です。
礼拝はどなたでも自由に参加できます。事前連絡も不要です。
司祭按手式のお知らせ
聖職按手式の公示が出されました。
按手式はインターネットによる中継も予定されています。
公示
神のお許しがあれば、下記のように聖職按手式を執行し、
執事 ヨハネ 相原太郎
を公会の司祭に叙任いたします。主にある諸教会の代祷をお願い申し上げます。
救主降生2021年11月16日
日本聖公会中部教区主教
主教 アシジのフランシス 西原廉太
記
日時:救主降生 2021 年 12 月 18 日(冬期聖職按手節土曜日)午前 10 時半
場所:岐阜聖パウロ教会 〒500-8842 岐阜市金町 4-27
司式:主教 アシジのフランシス 西原廉太
説教:司祭 パウロ 佐々木道人
式典長:司祭ヨセフ下原太介
祭色: 「赤」を用います。
*参列者を限定して行います。奉仕者・参列者詳細については式典長より連絡いたします。
以上
