教区間協働!? 再編!? (1)

日本聖公会は昨秋開催された第65(定期)総会において、教区制改革に関する画期的な決議をしました。具体的には日本聖公会にある11教区を3区域(東日本、中日本、西日本)に分けて宣教協働区とし、協働委員会を設置して区内の運営、宣教・牧会などについて協働を推進し、教区再編についても検討を始めるというものです。中部教区は、横浜・京都・大阪各教区と共に中日本宣教協働区に属します。また、教区主教を置かずに(選出せずに)、同じ宣教協働区内の主教の一人が管理主教となり、原則として5年以内に他教区との合併等の再編を目指す「伝道教区」への道をも新たに開きました。

そのような中、北関東教区では次期教区主教選挙を行わず、伝道教区になることを同教区会で決議し、先日3月6日に開催された第66(臨時)総会において、本年4月1日より北関東教区が伝道教区になることが正式に承認されました。また、10年以上にわたり合併を視野に入れた協働関係を構築してきた大阪教区と京都教区は、今秋の両教区会において合併の議案が提出されることになっています。

このように日本聖公会は大きな変革期を迎えていますが、そもそも教区区域再編の問題は日本聖公会組織成立時より繰り返し議論され、特に1970年代および2000年代には総会決議により専門の委員会が立てられて積極的な調査、研究が行われました。しかし、これまで「総論賛成・各論反対」の域を超えることは容易ではなく、ようやくここに至って日本聖公会全体の現実的、実践的な課題として受けとめる必要に迫られています。

ともしびの紙面を通して、状況を共有しながら教区制改革について共に考え、意見交換できる機会になることを願っています。

主教補佐
司祭 テモテ 土井宏純

中部教区報『ともしび550号』(2021年3・4月号)より