森主教を偲んで

前中部教区主教のフランシス森紀旦主教様が去る7月10日急逝されました。東京教区管理主教の広田勝一主教様から知らせを受けた時、本当にびっくりし、思わず〝本当ですか?〟と聞き返してしまいました。足の調子が良くないとのことで整形外科に行かれ、そこで倒れられたとのことです。救急車で国際医療研究センター病院に運ばれましたが、〝後腹膜出血〟のため逝去されました。満78歳でした。
葬儀は―以前からご本人と奥様の敦子さんで話をしておられたそうで―ご家族だけでということで12日、目白聖公会で執り行われました。後日、敦子さんをお訪ねし、お祈りをさせていただいたとき、葬儀の写真を見せていいただきましたが、非常に簡素でありながら清楚で、森主教様にふさわしい葬儀であったと思いました。

主教様は生前、自分は「死ぬ」という表現は好きではない、「召される」ということだと思うと言っておられました。主教様の逝去はわたしたちの思いを越えた神様の深いお心のうちにある「召し」であると受け止めたいと思っています。

森主教様は1998年3月から2009年12月まで教区主教を務められました。その間、中部教区センターの建設、フィリピン聖公会北中央教区との協働関係の締結、可児伝道所(現・可児聖三一教会)の開設、教区成立90周年の記念礼拝、組織の改編等、教区の宣教・牧会における大切な働きを導かれました。

また、日本聖公会における女性の司祭按手第1号として渋川良子執事を司祭に按手されたことは森主教様の記念すべき決断でした。
主教様のお働きに感謝し、魂の平安とご家族へのお慰めをお祈りいたします。