元米兵による女性殺害に強く抗議します!

内閣総理大臣 安倍 晋三 様
防衛大臣   中谷 元 様
米国大統領  バラク・オバマ 様
在日米軍沖縄地域調整官  ローレンス・ニコルソン 様

元米兵による女性殺害に強く抗議します!

2016年5月19日、沖縄県うるま市で、元米兵の米軍基地で働く米軍属のシンザト・ケネフ・フランクリン容疑者が、死体遺棄容疑で沖縄県警に逮捕されました。
1995年の米兵による少女暴行事件を筆頭に、事件後の再三の綱紀粛正にもかかわらず、同様の事件が繰り返され、沖縄の人々を傷つけてきました。米軍基地が存在するために、米兵や米軍属による被害は一向に改善される兆しがありません。この3月にも米兵による女性への人権を蹂躙する極めて悪質な性暴力事件が起きています。
規律が守られない軍隊はもはや軍隊でなく、在日米軍はよき隣人ではありません。民主主義のリーダーを標榜する日米両政府が、沖縄に米軍基地を過度に集中させ、住民の生活を犠牲にし、多大な人権侵害を放置してきたことに強く抗議します。軍隊は人を人とは見なさず、ためらいなく人を殺すことを目的とし、軍事基地では日々その訓練が行われています。軍事基地がある限り、市民の日常生活は脅かされ、中でも一番の犠牲となるのが、女性や子どもたちです。女性と沖縄への差別やこれらの犯罪を、わたしたちは「人間の尊厳を踏みにじることは神の創造を傷つける罪である」と信じる立場から見逃すわけにはいきません。米軍が駐留する限り事件は続発します。究極の防止対策は、米軍基地の撤退以外ないと確信します。
わたしたちは、元米兵による女性殺害に強く抗議します。

被害者の女性の魂が主の憐みによって、安らかに憩うことができますように。また、残されたご家族のみなさまへの主の慰めを祈ります。

2016年5月24日

 宗教法人日本聖公会中部教区
宣教局 社会宣教部