「教区成立100年を迎えるに当たって」

9月号から毎号継続して、「中部教区成立100周年記念事業実行委員会」の報告が掲載されることになっています。改めて申し上げるまでもなく、来年、中部教区は教区成立100周年を迎えます。中部教区へのカナダ聖公会最初の宣教は1888(明治21)年に開始されましたが、それから24年後の1912(大正元)年にハミルトン司祭が中部教区(地方部)最初の主教として聖別され、中部教区が成立しました。

実行委員会では来年の100周年に向けて準備を進めています。”ともしび”を通して皆様に逐一進行状況をお伝えし、また、ご協力をお願いいたしますが、どうか、教区の皆様全員が教区100周年をお覚えいただきたいと切に願っております。

と言いますのも、わたしは中部教区が成立100周年を記念するということはわたしたちの責任でもあると考えているからです。それは100年経ったからお祝いしましょうということではなく、宣教開始から教区成立を経て今日まで与えられてきたカナダ聖公会からの有形無形にわたる多くの恵みに感謝し、そのお返しをしなければならないと考えるからです。(もちろん、カナダ聖公会が1970年、中部教区への援助を打ち切ってからは、わたしたちがこの教区を支えて来ていることも踏まえてですが。) そのお返しとはカナダ聖公会に何かを返すということではなく、カナダ聖公会から継承した信仰を次の100年、200年に向かって引き渡していくことなのです。それがわたしたちに課された責任なのです。来るべき100周年を神様からのチャンスと捉え、わたしたち自身の信仰の在り方、教区の宣教の在り方をしっかり見直していきたいと願うのです。