死刑執行に憤りをもって強く抗議します

2013年12月18日

内閣総理大臣 安倍晋三 様
法務大臣 谷垣禎一 様

死刑執行に憤りをもって強く抗議します

2013年12月12日、東京拘置所で藤島光雄死刑囚(55)、大阪拘置所で加賀山領治死刑囚(63)の命が死刑の執行によって奪われました。この度の処刑は今年4回目になり、計8人にものぼります。極めて早い頻度で執行を重ねる現政権の姿勢が顕著です。
死刑制度が犯罪の抑止力にはならないことは統計上からも明らかであり、また、現在の裁判制度のもとでは冤罪を生む可能性を否定することはできません。更に、法的に或いは事実上死刑制度を廃止している国は、存置国の58か国に対し139か国に上り、先進諸国の中で存置している国は日本とアメリカだけです。しかも、アメリカの場合は存置しているのは28州に過ぎず、残りの22州では執行されていません。日本政府の死刑制度に対する姿勢は、明らかに廃止へと向かう国際社会の潮流に逆行していると言えます。
わたしたちは現在、死刑の判決後キリスト教の信仰を受け入れ受洗した死刑囚と共に信仰生活を送っています。また、これまでに、自分の犯した罪に真摯に向き合い「生きて罪を償いたい」と贖罪の日々を送っていた5名の同信の友を死刑の執行によって奪われました。わたしたちの死刑制度廃止を求める願いには切なるものがあります。
わたしたちは、神より与えられたすべての人の生命と尊厳、そして人権を守るキリスト者の信仰に立って、一日も早い死刑制度廃止を強く求めます。
谷垣法務大臣には、是非とも多くの死刑制度廃止を訴えるわたしたち国民の声に耳を傾けると共に、国連の規約人権委員会からの死刑制度廃止勧告を受け入れ、内閣及び国会の場において、死刑制度廃止に向け努力されるように、また、その法改正がなされるまで、これ以上死刑を執行しないように強く要請いたします。

日本聖公会中部教区
社会宣教部