日本聖公会では、世界の聖公会で共通して使用している「祈祷書」(礼拝の進行が書かれている本)を用い、伝統的な形式で礼拝を行います。ですので最初は、祈りの言葉や所作などに不安や戸惑いも当然あると思います。
でも安心してください。
神様は、あなた自身が自ら教会に足を運んできた、そのこと自体を喜び、見守り、祝福してくださっていると、私たちは信じています。
立つ、座る、歌うなどの所作は、周りの人とあわせていただくと礼拝をより深く経験することができますが、必ずしなければならないというものではありません。同じようにしなければ、と心配するよりも、まずは礼拝の雰囲気やそこで語られるメッセージを全身で感じ取ってくだされば十分です。
日曜日の礼拝
初めて来られる方のために、より安心して礼拝に参加していただけるよう、その流れを簡単に紹介していきます。
聖餐式Holy Mass
聖餐式(せいさんしき)は、聖公会が最も大切にしている礼拝で、その起源はイエスが弟子たちと共にした「最後の晩餐」にあります。
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み言葉の礼拝Service of the Word
聖書のみ言葉を深く味わい、共に祈る礼拝で、信徒によって行われます。
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教会では、初めて礼拝に来られた方が戸惑うことがないように、受付係がお世話をいたします。もし礼拝の雰囲気を静かに一人で感じてみたい、ただ見学してみたい、ということでしたら、そのように配慮しますので、受付係にお伝えください。
人生の歩みと礼拝・祈り
結婚式
教会での結婚式とは、お二人が神様の定めに従い、結婚の聖なる絆で結ばれ、互いに愛し、敬い、慰め、助け、生涯を共にすることを誓うものです。
イギリスのセントポール大聖堂やウエストミンスター寺院に代表される英国教会に連なる私たちの教会では、ロイヤルウェディングと同じ伝統に基づいた挙式を行いますので、おふたりにとっても、そこに集まる参列者にとっても、特別な時となるでしょう。
葬儀
教会でのお葬式は、「葬送式」、お通夜は「通夜の式」といいます。
教会での葬儀の最大の特徴は、亡くなられた方を、神様のもとへ、すなわち永遠のいのちに至る天国にお送りすることにあります。したがって、葬儀は、悲しみの中にも喜びと希望があり、亡くなった人と残された人との関係をさらに強めるものでもあります。葬儀では、聖職が結婚式と同じように白い式服を着用して式を進め、亡くなった方にちなんだ聖歌、説教(お話)、告別の祈り、献花などを行います。
また、臨終、納棺、出棺、火葬などにも立ち会い、祈祷書(正式な祈りの書)にしたがって、亡くなった方を神さまのもとにお送りします。
信徒以外の方の葬儀も行っていますので、教会にお問い合わせください。
子ども祝福式
誕生、入園、入学など、子どもたちの成長の節目節目において、神様のみ恵みのうちに健やかに育っていくよう、司祭による祝福を行っています。
お子様が生まれた時、小学校入学の時などには、是非、教会までお知らせ下さい。教会にお連れ頂いた折に祝福をいたします。日本古来の習慣である七五三に合わせて、7歳、5歳、3歳の時に祝福をすることもできます。
洗礼堅信式
教会は、イエス・キリストが歩まれた道に従い、人生の喜びや悲しみ、幸せや苦しみを共にしようとする人々の集まりです。
イエス・キリストの弟子となって、教会の仲間に加わることを約束するのが「洗礼式」です。日本聖公会では一般的に、司祭が聖めた水を額に流して洗礼を授けます。洗礼を受けた人は、そのしるしとして、最後の晩餐で弟子たちが任務を与えられたように、私たち一人一人にとっての最後の晩餐である聖餐式に参加し、パンとぶどう酒をキリストの体と血として頂き、この世界へと派遣されていきます。また、初代教会からの歴史を継承する主教が全教会を代表して洗礼を受けた人の頭に手を置き、神様の力が私たちの内にあることを確認し、その派遣を確かなものとします。それを「堅信式」といいます。
病者訪問
体や心に病を患った方のための祈りです。牧師や信徒が、病院やご自宅にお訪ねし、神様が共にいてくださり、癒やしと慰め、希望が与えられるようお祈りいたします。
地域で困難を抱えたあらゆる人々のもとを訪ね歩いて祈ることは、聖公会の大切な伝統です。
思いがけない事故に遭ったり、孤独の中で心の病に苦しんでいたり、回復が困難な状態になったときなど、どうぞ教会にご連絡ください。