祈祷書の改正について

 6月の日本聖公会総会において祈祷書改正委員会の設置が決議され、いよいよ祈祷書の改正が始まります。現行祈祷書が改正されたのが1991年6月ですから25年が経過したことになります。ついこの間改正されたと思っていましたら、もう四半世紀が過ぎたことになります。

 祈祷書はわたしたちの信仰生活の導き手であり、わたしたちの信仰生活に直結するものです。それだけ大切なものです。聖公会の教会はその初めから祈祷書による信仰生活を守ってきました。祈祷書にはわたしたちの生涯における信仰生活に必要な事柄がほとんど含まれています。洗礼、堅信、聖餐式、朝夕の礼拝、昼の祈り、就寝前の祈り、聖婚式、誕生感謝の祈り、葬送式、嘆願、個人懺悔、聖職按手式、礼拝堂聖別式、牧師任命式、諸祈祷…等々です。

 祈祷書による祈り(成文祈祷)は時として自由祈祷を妨げるという批判もありますが、様々な人々が様々な思いを持ちつつも、心を一つにして祈りを捧げることができるのはやはり祈祷書があるからなのです。祈祷書が改正されることによりわたしたちの信仰生活がより豊かにされ、今の時代にふさわしい在り方で神様を賛美し、イエス・キリストを証していくことができるよう願うものです。

 ところで、祈祷書改正に関して皆様にお伝えしたいことがあります。それは、現在、東京教区に出向中の市原信太郎司祭がこの度、祈祷書改正の実務担当者(専従者)に就任されたことです。東京教区の牧会にも関わりつつ祈祷書改正の実務に専念されることになります。市原司祭の知識と経験を大いに生かして祈祷書改正の働きに携わっていただきたいと思います。わたしたちも祈りをもって市原司祭の働きを支えていきましょう。