「種まき人」としての働き

 去る4月20日(土)、高田降臨教会において、フランシス諸岡研史師の執事按手式が行われました。とても豊かな按手式でした。諸岡先生は、名古屋フィルハーモニー交響楽団で32年にわたりオーボエ奏者として活躍された方です。その後、愛知聖ルカセンター、一宮聖光幼稚園園長、中部教区総主事など、教会の働き人として誠実に奉仕してこられました。そして、新たにフランシス諸岡研史新執事として、公会の宣教・牧会の働きに加わっていただくことになりました。引き続き、認定こども園もみじ幼稚園の園長、さらには直江津の聖上智オリーブこども園の園長も担っていただきます。
 昨年末のクリスマス、12月25日、高田降臨教会での降誕日聖餐式の際に、もみじ幼稚園の子どもたちがたくさん参加してくれました。みんな少し緊張した面持ちながらも、しっかりとお祈りの姿勢にアーメンと応えてくれて感激でした。その時に、私の横で、諸岡先生が、一人ひとりの子どもたちの名前を伝えてくれました。きっと、幼いながらも、子どもたち一人ひとりの中に、その時の記憶が残っていくのだと確信するのです。
 高田降臨教会では、今年に入って、主のもとに召された方が続きました。そして火葬場でお待ちしている間、お食事をいただくのですが、ご遺族の中に、もみじ幼稚園ご出身の方も多く、みなさん、幼稚園時代に毎日、唱えていた食前の祈りを良く覚えておられるのです。このお祈りは、たとえその後、教会から遠のいたとしても、心と体に刻まれていて、いつでも暗唱できるのです。それはすごいことです。
 私たちのキリスト教教育は、種蒔きなのです。それをいつかは神さまが必ず芽吹かせくださる。そのことに信頼しながら、ぜひこれからも精一杯に、自信をもって、日々のキリスト教幼児教育・保育を担っていただければと願います。